オダ・ショエラー 1959- ドイツ生まれ
1994年制作
【市民から見た作品】
今回はアンケート形式を使って、皆様の意見を伺った。その質問は「この作品のタイトルに入る地域名は?」と言うもので、「米子」「鳥取」「山陰」「日本」と4つの選択肢の中から選んでいただいた。結果的に山陰と米子がデッドヒート。山陰の方が1票多く、正解である米子は2番目でしたが、彫刻作品と言う、限られたヒントの中で、米子が2番になるのもまた凄いことかなと思った。正解された皆さん、おめでとうございました。
この作品、「大山」に見えますという方もいらっしゃった。これまた米子に関連のある山。米子で作られたからそう思ったのか、はたまたこの作品からインスピレーションを受けて大山と答えたのか。米子愛に溢れる素敵な回答と出会うことができた。
【移住者・CAから見た作品】
台形の形をしているが、よく見ると下に半円の穴が空いていることが分かる。台形でも縦長、横長など形は様々だが、どちらかというと縦長で、下の穴も相まって英語のAに見えてきた。だからなんだと言うことで、米子とAの関係を考えてみると、何も思い浮かばない。
この作品、写真を撮った時点で残念だったのは下に草が生え、穴がなかなか見づらい事だ。過去の作品をみると草がない時期もあるので、恐らく定期的に刈っているのだろう。私もここまで彫刻と関わると、せっかくなら綺麗に見えるお手伝いがしたいと考えるようになった。
ここで話はAに戻る。彫刻作品が綺麗に見えたらいいなと言う考えを知り、もしかしたら私がA型なのかなと思った人もいるかもしれない。だが私はA型ではない。部屋がいつも散らかっていると言うB型である。作品の周りにある草からここまで話が広がるなんて、彫刻には性格すらもかえてしまうパワーがあるのかもしれない。(佐々木)
【作者の作品に関する想い】
Der moderne Mensch stent weder rechts noch links er geht! (Schweizer Philosoph)現代の人は進んでいく。右でもない 左でもない立場で(スイスの哲学者)Tore verbinden eine Seite mit der anderen ein Kommen und Gehen woher-wohin ? egal, nur der Schritt zahlt!Oda Schoeller門は結びあわせる。一方と他方を 来るものと 行くものを どこからーどこへ? でも そんなことはどうでもよい ただ 一歩が重要なのだ!
【編集後記】
ドイツ出身の作者、オダ・ショエラーさんがこの作品を米子で作り、「米子の門」と名付けたことに大きな意味があると感じた。作者の想いにもあるが、門は結びあわせるものであり、作者と米子も何かの縁で結び合わさったのだと思う。
例えば世界でも有名な門と言えば、パリの凱旋門がある。私も一度はこの目で見てみたいと思ってるいるのだが、この門がどこにあるのかは実は大きな問題ではなく、とにかく行ってみることが大事で、行くことで初めて出会いがあるのだろう。そしてもう一つ大事なことは作者が来るものだけでなく、行くものに焦点を当てていることだ。米子にあるこの作品、多くの方が来たかもしれないが、米子市民はここから進む事もできる。
そのような第一歩となる門が米子にある事は非常に光栄で、私も一歩を踏み出したい。(佐々木)
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