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執筆者の写真ネギタ

#3 Hippopotamus(カバ)



明地 信之 1963- 東京都生まれ

2006年制作


【市民から見た作品】

今回は「どんな想いが詰まった作品だと思うか」をインスタグラムのストーリーズを用いて伺ってみた。なかなか答えにくい質問だったと思いますが、回答してくださった皆様、ありがとうございました。

今回回答してくださった方の意見をみると、概ね分からないと言うのが総意だと感じた。この作品、次の【移住者・CAから見た作品】でも取り上げるが、多くの方がカバに見えたと思う。米子は特別カバが有名な地域ではないし(飲食店の炉端かばは有名ですが)、ましてやカバの生息地のアフリカとはかなり違った風景が見れる場所である。

そう言ったギャップから、なかなか米子でカバを作った想いが分かりづらかったと思う。正解という表現が正しいか分からないですが、是非この先のブログを読んで、作者の想いを確かめて欲しい。


【移住者・CAから見た作品】

正面、横、どこから見てもカバにしか見えない。逆にこれがカバではないのであれば、今まで水族館でカバだと思って見てきた生き物は、カバではなかったのかもしれない。そんな事を思いながらこの作品を見ていた。

普段はこの作品は一体なんなんだと好奇心からタイトルが気になるが、この作品は「カバ以外に何かあるのか?」と自分の感性が間違ってないか不安になってタイトルが気になった。

この作品はもしかしたら市民の方に1番馴染みがあるのではと思う。駅前のセブンイレブンの前にある。今は米子駅の改修工事中だか、完成すれば、今以上に多くの方を送り迎えするカバになるだろう。(佐々木)


【作者の作品に関する想い】 お隣の島根県産の八雲長黒石という玄武岩で、米子の駅前にカバの彫刻をつくりました。 石の表面の黄色い部分は、土の中から掘り出されたそのままの表情です。 原石のかたちを生かしながら、米子の駅前で皆の行き帰りを見守るカバを表現しました。 カバの棲む水場は豊かに栄え、様々な生き物が集まってくるそうです。 この「カバ」が米子の新しい待ち合わせの場所として、「彫刻のあるまち」米子の道しるべとして親しんでいただければと思います。  


【編集後記】

駅前で行き帰りを見守る彫刻を作ろうと思った時に、数ある生き物の中からカバが選ばれたのは大変興味深いと思った。

石の色に関して、掘り出されたそのままの表情ということですが、確かに側面の色も特徴的であったと、作者の思いを読んで思い出した。色には綺麗なもの、濁っているもの、派手なものなどその色によって特徴があるが、これだけ味のある色は唯一無二ではないかと思う。まるでカバが川の中にいる様子まで想像することができる。

ちなみに私は水族館で何度かカバを見たことがあるが、想像より大きく、素早く動いていたイメージがある。彫刻のカバはもちろん動かないし、石でできていて重さを感じるため素早さは感じないのだが、それ以上に米子というゆったりとした街にいるという事実が、なんともおっとりしたカバに見せているのかなとふと思った。(佐々木)



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